経営者のためのソフトウェアリスクマネジメントの手引き

はじめに

企業を取り巻く経営環境がめまぐるしい変化を遂げる中、業務プロセスの自動化は今や必要不可欠なものとなりました。IT投資額と比例し増大の一途を辿る有形・無形のIT資産を如何に有効かつ適切に管理するかが今日の企業経営にとって重要な課題となっています。

しかしながら、国内のIT資産管理の現状は、内部統制やISO/IEC 20000などの国際標準化により、IT全般の運用管理への取り組みこそ盛んなものの、ライセンスや利用状況などの実態把握が難しいソフトウェアに関しては未だ管理が徹底しきれていないのが現状です。

一方、世界に目を向けるとソフトウェア管理領域ではISO/IEC 19770などの国際標準化の整備が急がれており、これを受けた欧米諸国ではIT資産のなかでもソフトウェア資産がもたらす経済的価値や企業経営への影響について注目が高まっています。

本手引きは、企業経営者の方に国際的な動きとなりつつあるソフトウェア資産管理の必要性と、ソフトウェア資産管理不在が引き起こすリスクとその対処方法をご理解頂き、適切なIT資産管理を実現して頂くことを目的としております。

本手引きが、今後の貴社の競争力強化の一助となれば幸いです。